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ボイスファクトリー

 

 

ボイスファクトリーは、1970年代に浜田省吾と「愛奴」を結成し活躍したミュージシャンのりゅうてつし氏が主宰するアーティストを目指す人のためのスクールです。りゅう氏自ら指導するボイストレーニングをはじめ、歌や楽器を誰でもマンツーマンで習うことができます。また、今までは副科だった声優コースをリニューアルし、昨年春より声優・平松広和先生による新たな試みも始まりました。10人以下の少人数によるワークショップ形式で、演技技術はもちろん、一人ひとりの目的や個性、レベルに合わせてレッスンを進めてくれるのが特徴です。初心者から、すでにプロとして活躍している人まで、平松先生による丁寧なカウンセリングで、自分に合ったオリジナルレッスンが受けられます。

 

 

 

声優を目指す人の心強い味方!

ボイスファクトリー講師  平松広和先生

ひらまつ・ひろかず●1960年2月29日、愛知県生まれ。専門学校東京アナウンス学院声優タレント専科(現:放送声優科)卒業。その後、俳協附属演技研究所(現:俳協演劇研究所)を経て、劇団俳協に所属。数多くの舞台に出演すると共に、声優としてもアニメからニュース番組のナレーション、ボイスオーバーまで幅広く活躍。また、声優講師としても12年のキャリアを持ち、これまでに数多くの声優を育ててきた。現在、ボイスファクトリーの声優コースの講師を務める一方、俳優・声優としても活躍中。

 

 

数多くの舞台を経験し、様々なメディアで声優として活躍してきた平松広和先生。その豊富なキャリアに裏付けられたノウハウをもとに声優講師としてもこれまでに多くの有望な新人を業界に送り出してきました。プロの声優になるには?声優として成功するには?そのための“声優の素”とは何なのか聞いてみました。

 

 

●声優になろうと思ったきっかけはどんなことからだったんですか?

 子供の頃からアニメが大好きで、とくに『宇宙戦艦ヤマト』の大ファンだったんです。最終回のせりふは全部一人でしゃべれるほどでした。だからといって最初から声優になりたいと思っていたわけではなくて、何かアニメーションに携わる仕事に就ければと思っていたんです。高校卒業後1年間アルバイトでお金を貯めて、新聞広告を頼りにアニメーションが学べる学校を探して、東京アナウンス学院声優タレント専科に入学。当時は声優といっても今みたいにメジャーな存在ではなかったし、僕自身も声優についての知識はほとんどありませんでした。ただ、声優だったら自分の身体一つでできる仕事なので、お金もかからないと思ったんですよ(笑)。

 

●東京アナウンス学院卒業後はすぐに声優の道へ?

 俳協附属演技研究所の研究生になって、役者の勉強を始めたんです。その後、劇団俳協に入って劇団員になりました。

 

 

当時、劇団俳協の舞台はすごく売れていて全国から引っ張りだこで、旅公演でいろんな所に行きましたね。この頃はホント馬車馬のように頑張っていて、ダイエットなんかしたつもりは全然ないのに上京前に比べて8キロも痩せたほどでしたよ(笑)。

 

●声優としての出発点は?

 声優デビューはアニメ『愛の戦士レインボーマン』の高校生A役。24歳のときにはアニメ『重戦機エルガイム』で主役に抜擢され、その後3年間程は声の仕事というとアニメが中心でしたね。

 

●アニメのアテレコをやってみてどんな感じでしたか?

 とにかく必死でしたね。監督からは台本を読みすぎると初々しさがなくなるから事前に勉強してくるなと言われて、そんなものかなぁと思っていました。今みたいにビデオなんかありませんから、事前に絵を見ることも限られていました。スタジオに入って初めてフィルムを見て役作りを固めるんですが、同じ場面を繰り返し見たくてもフィルムだとビデオのように簡単にはいかないので、もう一回見せて下さいと言うのに勇気がいったものです。

 

●失敗談はありますか?

 以前、テレビのニュース番組で船舶事故のナレーションを読んだときのことです。その日はちょうどお正月だったこともあり、少しお酒が残っていたんですね。「今日未明、船が・・・」と事故を伝えるナレーションにも関らずしゃべるトーンがどうしても必要以上に明るくなっちゃって・・・(笑)。僕はニュースを読むときのポリシーとして、どんなに暗い話題でもあまり暗くならないように喋ろうと心掛けているんですが、このときばかりは明るくしゃべりすぎたかな。

 

●舞台ではエピソードも多いのでは?

 29歳のときにシェイクスピアの『十二夜』の道化役を演じたんですが、演出家から袖から出るときにただ出てきても面白くないから、バック転、バック転、バック宙で出て来いと言われたことがありました。役者は演出家の言う通りにやらなくちゃしょうがない。来年30歳だよ、と泣き言を言いながら毎日練習したのを覚えています。劇団俳協の旅公演で沖縄の某市に行ったときは、どんな有名劇団が行っても観客が集まらない土地柄にも関らず、関係者の協力で市民会館がいっぱいになったんです。そうしたら、開演前の舞台に市長が上がり、自己宣伝なのか延々と挨拶を始めたのには参ったな。地方に行くとお客さんの反応もいいんですよね。『走れメロス』などの友情物語を上演しても、東京など大都市ではテレ笑いが観客席から漏れてくるんですが、地方に行くと素直な反応が返ってくる。舞台の面白さですね。

 

●舞台と声優とではどちらが演じていて楽しいですか?

 お客さんを前に全身を使って表現する舞台のほうが達成感や満足感はありますね。

 

●よく声優も俳優なのだから、声の演技だけでなく、カラダを使った舞台演技なども学ぶべきだという意見を聴きますが、どう思いますか?

 その議論はいろんな人とすることがあるんだけれど、僕は無理に舞台などの勉強をする必要はないと思っているんです。声優と俳優が同じと言っても無理がある。表現方法が根本的に違うんですから、あえて違うところから入っていった方がわかりやすいと思うんです。こう言うと先輩達には怒られるんだけれど・・・。

 

●そうすると、平松先生のレッスンは声の演技に特化して行われるんですか?

 あくまで声だけで表現するための演技技術や心構えを教えています。ただし、声優のレッスンを通して、他の分野に興味を持ったならばそれはそれでいいんです。歌手でも俳優でも、表現者としては目指すところは同じですから、声優もその入口の一つだと思えばいいんですよ。ボイスファクトリーではヴォーカルレッスンを受けながら、声優の勉強をしている人もいますよ。

 

●今までの経験から声優としての才能を持った人はすぐわかるものですか?

 すぐわかりますね。与えた題材に対してひらめきとか切り口が他の人とは違うんですよ。技術的には声のツヤとか感情の乗せ方がうまい。だからといってみんなプロになれるとは限りません。

 

●では、プロの声優になるための条件、そして成功するためのアドバイスを下さい。

 

 才能があることはもちろんですが、プロダクションの趣味に合うかも大事な要素ですね。技術的にはいいものを持っていても、プロダクションが求める人材でないことを理由に所属になれない人はいっぱいいます。そんな教え子と年月を経て現場で思いがけずに出会うとすごくうれしい。プロダクションなんていっぱいあるし、オーディションもタイミングだから、落とされる度にクヨクヨ悩んでいてもしょうがない。自分がいつか誰かに求められるときがくるのを信じてやり続けること!そして目標を立てることで満足しないこと。一つの目標は自分の到達点の第一歩と考え、人生を楽しく生きていける人が最後は成功すると思います。

 


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